Wine @ 2025

冬の1月なかごろまでは雪が少なくヤキモキしましたが、固まった量が降ってくれて一安心。3月もそこそこの気温で、4月5日ごろに畑の雪どけとなりました。昔の平年並みより少し早い程度でしょうか。

4月から5月半ば頃までは落ち着いた天気が続き、芽出しものんびり。花も良く、極端さのない、比較的平穏な時期がつづきました。

ただ、夏に入ると猛烈な暑さ。2023年よりはマシかなと感じていましたが、数字的には23年を上回る暑さだったようです。8月初旬までは実付きもよく、このまま行けばシメシメと思っていたのですが,,,

いざ収穫を始めると各エリアで収穫量が振るわず。特にいつも後半に採っているピノ・ノワールの一部のクローンでは実が枯れてしぼんでしまう症状が多発し、収量は1/3程度に。畑全体としてみても満量に採れる量から考えると半減といったところでしょうか。早めに収穫したこともあり、糖度・熟度ともに今ひとつ。

余市各所で被害をもたらした鳥に食べられることはなかった点は幸いでしたが、非常に厳しい年になりました。

自園は少なかったのですが、買いブドウ、とくにケルナーを多く仕入れることになり、醸造本数としては多め。ナイアガラも取れたので早花咲月も十分な量を仕込めました。

※シリーズの説明は「銘柄について」を参照のこと。

2025早花咲月Rose

キャンベルが少なめで、ナイアガラ主体。泡はパリっと出てくれました。

  • ブドウ栽培: 余市町内各所より
  • ブドウ品種: ナイアガラ90% + キャンベル7.5% + 山葡萄、ケルナー、コンコードが少し
  • アルコール: 11.5%/微発泡
  • 醸造本数: 約6,700本
  • リリース: 2026年3月予定
  • よく冷やしてから抜栓してください。
  • 液面に酸膜があります(詳細後述)。

2025年も暑い年、ということで余市のキャンベル・アーリーは晩腐病で大被害。色づきが悪いながらも良いところを見つけながらの収穫になりました。ナイアガラも手間がかかりましたが、収量はまずまず。コンコードと山葡萄、それからケルナーのハードプレス的なのが少し入っています。

樹脂タンクで発酵させ、ブレンドして補糖してから瓶詰め。しっかり泡を付けたかったので二次発酵では乾燥酵母を使用しています。年明けの2月にデゴルジュマン(オリ抜き)。もちろん方法はなんちゃってのローテクな方法で。瓶を動かしたのが少なかったせいか、いつもより濁りが少し残ってしまいました。そのため泡の抜けが少し早めです。亜硫酸は瓶詰め前に添加。いわゆる失敗防止で入れました。

が、液面に産膜が出ているボトルが多くあります。

産膜酵母とよばれる微生物によるもので、液面に浮く白っぽい膜状のものをつくります。シェリー酒などの熟成に使われるものでもあり、そのまま飲んでいただいても問題ありません。原因は醸造での管理の甘さなので申し訳ない限りですが、味わいにも大きな影響無いと思いますので、気にせず飲んでくださったら助かります(※贈り物には向きません。)

それからロットによっては2023早花咲月オレンジと同じような液体の重さが出ているものがあります。言われないとわからない程度ではありますが、念のため。

(2026.2月)キャンベルが少なかったこともあり、ロゼというよりオレンジな色合い。独特の梨とあんずを足して2で割ったような香りに少しだけフレッシュなプルーン。いわゆる甘いナイアガラ香は控えめです。泡は荒っぽい立ち方に見えますが、口当たりはキレイ。少しの渋さと酸が締めくくります。

ちゃんと冷やせば抜栓時に噴水になることはありませんが、泡が多少上がってくることがあります。1杯目をすぐグラスに取ってしまうのが簡単です。また、熟成させるワインではありません。

泡はパリッと付いてくれました。春の季節もしくは暑い夏にキンキンに冷やしてお召し上がり下さい。

2025暮来月(クレコヅキ)

早め収穫のケルナーとピノを混ぜて、久しぶりに新早め収穫のケルナーとピノを混ぜて、久しぶりに新酒を作ってみました。

  • ブドウ品種: 余市町内ケルナーと自園ピノ・ノワールが3:1ぐらい
  • アルコール: 11.5%/微発泡
  • 醸造本数: 約1,800本
  • リリース: 2025年12月中旬
  • お取扱い上の注意: よく冷やしてから抜栓してください。

痛みが出てしまって10月初旬に早採りした自園のピノ・ノワールを早めにプレスし、同じ時期に入ってきた若さのある余市町のケルナーとのブレンド。1次発酵は野生酵母にて。

発酵完了でブレンド→補糖→瓶詰めし、瓶内2次発酵させて泡付け。早めにきっちり泡を付けたかったので乾燥酵母を使いました。亜硫酸は瓶詰め前にごく少量を添加。

1ヶ月後の12月初旬にデゴルジュマン(オリ抜き)。ちなみにオリをきれいに沈殿させるルミアージュはやってません。ビンを逆さにしておいただけですが、まあ9割以上のオリは抜けてるでしょう。

12月リリースということで12月の異名(師走が有名ですね)である暮来月=クレコヅキという名前を付けてみました。

12月10日試飲:ピンクとオレンジの中程の色合い。まだ甘さがありますが、微発泡感とよく相まって果実感を支えています。味わいの始めはケルナー感が強め。後半にピノの赤い可愛らしさのあるキイチゴ感がフォロー。若めの梨や甘みのある白桃のニュアンスも感じられます。

甘さやにごりは多少残っていますが、オリ旨な新酒の特徴の1つとしてお楽しみ下さい。よりドライで泡強めが良い方は室温ぐらいで置いとくと良いです。

名前の通り、ぜひ年末年始に向けてお楽しみいただけたらと思います。